ナンバーガール再結成によせて

再結成した。たしか1ヶ月くらい前に。記事かくのおせーよ。では。


正直言って不安である。その理由を書こう。

まず向井秀徳という男だ。というかほぼ理由はこいつだ。この男は変化することを止めない。つまりカリスマであり天才だ。センスで生きる人間はそうでなくてはいけないよなぁの模範であるかのような人間。
この男はナンバガ解散後にZAZEN BOYSというバンドを組んだわけだが、その音楽性もまたそりゃもう変わったこと。ナンバガも初期後期でだいぶ変わったが、ZAZENなんてもっと酷い。いや、良い。初期はそれこそナンバガの延長、それも変化後のナンバガであるのでその時点で既にまともなロックミュージックはしていなかったのだが、そのZAZENは最近に近づくにつれ変拍子変拍子のもはや芸術と歌謡曲のハザマのような音楽になってきているのです。これがまた良い。
そして向井は振り返らない。元の音楽性に回帰など全くしていない。昔の曲をライブでやらないわけではないが、新しく出す曲は既存の曲よりも常にうねっている。良い。

そしてナンバーガールの再結成だ。向井は『ZAZEN BOYS』ではなく『ナンバーガール』として曲を書けるのだろうか。今までの向井を見るからに出来る気がしない。どうなのだろうか。4thアルバムの延長ならば良いのだが、ZAZENの延長ならばそれはナンバーガールではないのではないか。それは単なる私のエゴか。ううむ難しい。


次の理由はもう無視しても構わん。実質さっきので終わってる。

前列、とでもいうような話だ。
pixiesというバンドをご存知だろうか。向井秀徳が最も影響を受けたであろうバンドで、向井がカバーした曲がCDに収録されるほどだし、なんなら2ndに『Pixie Du』なんて曲もあるほどだ。
そのバンドだが、ナンバガ同様、というかナンバガがそれに憧れて短い期間で解散したんじゃないかなんて思ってしまうほどに短い期間で解散した。さすがにナンバガほど短くはないが。いやなんならそんな短くないか。

そのPixiesだが、2010年代のどっかで再結成している。そして新譜も2枚くらい出している。評価はどうか。低い。Pixies自体はそんなに低評価ではないが、新譜はなかなか賛否が分かれている。Pixies全体で見ると圧倒的に評価が低い。
メンバーが1人変わったことも低評価ではあるがこの際その話はやめておこう。



Pixiesの再結成後の2作であるが、方向性が変わってしまったわけではない。一貫性はしっかりとある。だが逆に、それだからこそ過去の栄光と正面からぶつかっていくこととなり、結局負けてしまった。
ナンバーガールはどうなるのであろう。
これは非常に難しい話である。難しいよね。